2012年10月21日日曜日

パリ、恋人たちの2日間


先日ご紹介しましたBefore~シリーズにおける
主人公の女性、ジェリー・デルピーが
監督・脚本・編集そして音楽(!)まで手がけたということで。

おもしろいけど、嫌いじゃないけど…っていう感じでした。
Before Sunriseがロマンチシシズムの塊で
Before Sunsetがもう少し現実味を足したものだとすれば
本作はかなり現実に寄せた内容でした。

あらすじとしましては、これまで2年付き合った
パリ出身の女性とアメリカ人の男性カップルが
パリで過ごす2日間という話です。
早い話が彼氏が彼女のある側面を知って、すったもんだするというね。
ある種の異文化コミュニケートものだと言えるのではないでしょうか。
彼女にとってはホームなので、何がしんどいわけでもないし
久々に会う人もいるし、まー楽しい訳ですよ。
それを彼と共有したいという気持ち。
でも、彼にとっては言葉もろくに通じないし、
ちょっとした違いも受け入れられないし、辛いことしかないんですね。
そもそも2人ともアメリカに住んでて
ベネチアの旅行帰りにパリに寄るんですけど
もとからスゴいうまくいってた訳ではない。
そこで旅行という閉じられた空間の中で
これまで見えてなかったすれ違いが映画全体を通じて
徐々に明らかになっていく。
コメディタッチで、下ネタバンバンあるし、
人種差別的発言もバンバン出てくるので、そういった面では楽しかったかな。
Beforeシリーズに見られた会話のwit性は感じなかったけどw
とくに彼氏の何があってもうまくいかなくて、
徐々に憔悴していく姿はかなり好きでした。

この作品でどうしても納得できないのはラスト。
2人がもう臨界点ギリギリまですれ違い、
ついに別れるか?というところまで来るんですが
そこから女性側の心境ナレーションですべて片付けられてしまうんです。。
いやいや、結構無駄なところいっぱいあったし
この部分こそ映画で一番大事なところでしょ!
なのに一方的な女性の意見で終わってしまう。
ホントにMOTTAINAI。そこで語られる意見はかなり共感したのに、、

同じ題材で別の監督が撮ったやつ見たい。

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