2013年6月1日土曜日

プレイス・ビヨンド・ザ・パイン



俳優業務からの引退を宣言しているライアン・ゴズリングは
スクリーンで見れるときに見とく!という方針のもと鑑賞。
監督はブルーバレンタインと同じ。
TL上でバイク版ドライヴというのも見かけましたが
確かにそれは間違いないではない。
けれど、その部分は後半への前振りでしかないという贅沢な構成。
この映画はむしろ後半ライアン・ゴズリングが亡くなってからがキモ。
ライアンはバイクで生計立ててるドライバーなんだけど
実は子どもがいたというところから物語が始まる。
ボロボロのTシャツ着て、相手の気持ちを汲み取らず
良かれと思って身勝手に振る舞う姿はブルーバレンタインみたい。
冒頭から続く強盗シーンはドライヴみたい。
あの強盗のギミックは好きでした。
ゲロが見れる映画はそれだけで最高というね。
しかし、彼女とうまくいかなくなって無謀な強盗をしてしまう。
ここからがブラッドリー・クーパー演じる警察の物語。
いわゆる警察官の性根腐った系。とても陰湿でした…
一方でクーパーは罪の意識に耐えかねて、仲間を売り
父親譲りの政治力でのし上がる。
先に発砲したのはクーパーで、
無抵抗の彼を殺してしまった後悔の念っていうのが
子どもやお金で追い込まれていくのは上手いなーと思いました。
しかし、この映画のエグみは事件から15年後の物語。
それぞれの子どもが高校生になり、偶然出会い仲良くなる。
ゴズリングの息子はアウトローで
クーパーの息子は金持ちの調子乗った感じ。
ひょんなことをきっかけに、ゴズリングJrが自分の父を殺したのは
クーパーだと気付いてしまう。
こっから怒濤の展開で、2世代にわたった復讐劇が描かれる。
クーパーの抱える贖罪の意識は写真一発。
それは分かるんだけど、結局クーパーは州判事に当選
ゴズリングの息子は父親の生き方をトレースしちゃう。
当然彼の選択した人生なんだけど
結局出自は変えられなくて、その運命に従って生きるしかにように思える。
そんな現実味のあるビターな映画でした。

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