2013年7月24日水曜日

風立ちぬ



この夏、最大の話題作といっても過言ではないでしょう。
公開した土日はどこも劇場は激込みだったので、平日レイトショーで。
最初に映画館で30秒予告見たときは
「ふーん」ぐらいやったんですけど、TOHO系の映画館でやっていた
4分間予告があまりにも素晴らし過ぎた!(上の動画参考)
ゆえに期待値あがりまくってました。
単純に「話としてオモシロいとかオモシロくない」
という二元論で語れない映画だと思いました。
ハヤオ、なんかすげぇ。という印象です。

堀越二郎という飛行機の設計士の半自伝的映画。
彼が設計士として活躍した第2次世界大戦ごろが舞台です。
飛行機の話と奥さんとの悲恋的エピソードで構成されてます。
前述したとおり、話はとても地味です。
淡々としていて、物語の起伏がなかなか感じられない。
それに加えて、主人公の堀越二郎の声をエヴァの監督である
庵野氏が担当している訳ですが、これが違和感ありまくりw
しかも主人公は超マイペース。
こういった要素から主人公にも感情移入しにくい。
オレはジブリストでもなんでもないけど
こんなに地味な作品はジブリで見たこと無いです。
あれだけ数々のクラシックを作り倒してきたハヤオ。
しかも、題材はオモシロくなりそうな要素がふんだんに含まれている。
その彼が、齢72にして本作を作ったということを
逆説的に考えてみる必要があると思います。

物語が退屈な分、観客側はなにか別な要素をスクリーンに求める。
そのときに強く印象に残るのは日本の風景。 
言い換えるならば、ハヤオの日本という「土地」への愛情です。
初めてジブリ映画を劇場で見るからなのか分かりませんが
美しくて、はっ!とするシーンが とても多かったんです。
日本にはこんだけ美しい自然があったんだと言わんばかりに。
だから、今回は画で徹底的に語りたかったじゃないかなと。
その画を圧倒的な強度でやりきるスタジオジブリの凄みを楽しめる。

ストーリーがつまんないとか地味と言ってきたけど
飛行機作りのところは結構好きでした。
ギミック的な部分もそうだし
「ものづくり」が 抱えるアンビバレントな側面ですよね。
技術者としては「いいものを作りたい」という気持ちしかない。
たとえ、それが兵器として利用されることが分かっていたとしても
より素晴らしい飛行機を作ることへの情熱を抑えることができなかった。
多分ここもイライラする人はするんだろうけど
オレはあるシーンでグッときてしまいました。
菜穂子のお話はあんまり…
甘酸eyeで見るとかなりキテました。

色々と書いてきましたが、見終わったあと
人によって全然見方ちゃうやろなーとか考えてたら
こんなものを劇場入口でいただいていた。



なんか凄いもん見たな感とジワジワくるスルメ感。
劇場で見て、このザワザワ楽しむのをオススメ!
(デートと子連れは全くオススメできません。)

【追記】8月4日に友人の付き添いで、2回目を見ました

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