2013年8月18日日曜日

ペーパーボーイ 真夏の引力



お盆前の仕事終わりに飛び込みで見ました。
ザック・エフロンが出てることと
「Precious」と同じ監督ぐらいの前情報のみで見に行ったら
とんでもなく面白いというか今年見た中で一番ビックリしました。

ザックは大学を中退したteenで、親父と兄が新聞記者。
(Paper boyは新聞少年という意味)
ある死刑囚の冤罪疑惑を兄と黒人の記者、
死刑囚と文通していた40歳ババァで暴いていく。
その40歳ババァに対するザックの恋心。
この2本柱で話は進んでいく。
この40歳ババァをニコール・キッドマンが怪演してるんです。
もはや怪演というレベル超えている…マジで今年最大級のビガップ!
ニコール・キッドマン以外の俳優も全員最高。

1969年のテキサス南部という舞台設定もあるけど
映画全体からにじみ出る不穏な空気は
俳優の力が一番大きく影響していると思います。
撮影方法も相当変わっていました。
変なところにフォーカスするとかジャンプカットの多用とか。
とりあえず、なにもかもがCrazyかつtoo much。
正直挙げたらキリないんですけど
死刑囚との面会シーンにおける
対面オーラルセックスからのチンポジ調整。
クラゲに刺されて、おしっこかけるシーンとか。是非見て欲しいです。
どのシーンもオブラートにできるのに、むちゃくちゃダイレクト。
これは映画にできる面白さだと思います。
さらにいえば、「Precious」にも通じる黒人差別への姿勢。
「Precious」はテーマ自体がそれでしたが、本作ではポイント演出。
これもまたヤダ味と切なさで込み上げるものがありました。
ザックが一番若いのに観客から見ると一番まともに見える。
(年増のババァにゾッコンだとしてもw)
周りの大人の狂気に巻き込まれてしまう。
「狂気」と書いたけど、その狂気はその人の一側面でしかない。
ってことが、それぞれの人物像を通じてよくわかる。
あと音楽が終始最高。
60年代が舞台ということもあり、good soulからDiscoまで。
とくにエンディングに使われてたfour topsの曲が一番最高でした。
ラストシーンも頭にこびりついて離れないくらい強烈。
ザックが水泳部でよかったよ…って死ぬほど思いました。
園子温監督映画好きなら、是非!

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