2013年9月23日月曜日

共喰い



原作が芥川賞受賞したときに読みたいなぁと思っていたら
ときが流れるのは早く、映画化されたと聞き
原作を読んだ後、鑑賞しました。
監督が青山真治で、周りには結構好きな人多いんですが
オレは前作の東京公園がハマらなかったんですね。
で、本作はどうだったかといえば、最高というか
サッドヴァケイションのときに感じた
地方独特の閉塞表現はやっぱりすげえ!
それに加えて思春期の閉塞感のダブルパンチで強烈でした。

主人公は17歳の高校生で、親父と義母(内縁)と住んでいる。
親父役を光石研が演じてて、この人の問題点は
ヤリチンかつSEX中に女性に暴力をふるうことで快楽を得るということ。
本当の母親も同じ町に住んでいて、川の対岸で魚屋を営んでいる。
この人は戦争のときに片手を失い、義手。
そして、演じてるのが田中裕子。
TVドラマのWomanも満島ひかりと凄まじい演技合戦やってましたが
本作でも、その演技力を存分に見せつけてくれています。

これらの登場人物を通じて、何にもない田舎町における
SEXとバイオレンスが生む地獄をまざまざと見せつけられる。
本作はそこに対して、なんのブレーキもない。
おっぱいボロンはもちろんんこと、チ○コ、あげくは精液まで。
原作をすでに読んでいて、こういった描写を省いちゃうと
この小説の持つ良さが消えるかもと心配していたんですが
そんなものは取り越し苦労でした。
逃げの姿勢は皆無。攻めてます…
これに加えて、原作にある細かい風景描写までもが
結構忠実に再現されていました。

複雑な家庭環境で育った息子はSEXに夢中。
しかし、逃れられないカルマとでも言いましょうか。
息子も彼女に暴力をふるってしまうんですね。
親父のことは尊敬もしてなけりゃ、好きでもない。
でも、親父の子であることを自覚するのが
SEX中に暴力をふるい、快楽を得る瞬間というね。
血には抗えないのか…
息子の1人称ナレーションなのに
それを親父役の光石研が最初から最後までやってることに
すべてが象徴されていると思います。
映画版は原作に少し付け加えています。
母親の刑務所のところでは
そんなデリケートなところまでぶっ込むのかよと驚き、
2人の女性とのSEXではカルマを更に強調するもので。
この映画は父殺しの映画ではあるんですが
結局息子が乗り越えた訳ではないから
この結論で筋は通っているんですが…
辛いなぁって感じでした。

原作→映画がオススメです。

4 件のコメント:

L さんのコメント...

すげーちょうみたくない 笑

afro108 さんのコメント...

これだいぶヘビーすね。。。姉様にはアップサイドダウンがオススメです。

L さんのコメント...

うん、おうちDVDでみるよ♪
けいちゃんにたまに会いたくなる◎

afro108 さんのコメント...

是非〜また大阪帰ることあれば、行きか帰りに寄りますYO!