2014年1月13日月曜日

ソウルガールズ



バックコーラスの歌姫たちを見たときの予告編と、
町山さんもpushしていたので、見てみました。
とてもオモシロかったし、楽しめました。
アボリジニの女性シンガーたちが、
ベトナム戦争中の米兵のところへ
慰問として、ライブへ行くという話。
歌の力というか、歌がこの世から無くなったところで、
誰も死なない。でも、歌で救われる瞬間が間違いなくある。
そんなことを改めて考えさせられる映画でした。

ストーリーとしては、
1970年代のオーストラリアが舞台で、実話ベース。
当時はまだまだ黒人差別もあるし、
オーストラリアにおいては、
アボリジニは動植物と同類扱いされていたというね…
ある4人姉妹がいて、彼女たちは皆アボリジニ。
街のコンテストで出会ったフーテンの白人とタッグを組み、
ベトナムへの慰問ツアーに向けた部分と実際の慰問時の話。
4人なんだけど、1人は見た目が白人で、
離ればなれに暮らしている。
というのも、当時アボリジニのエリアにいる
白人の子どもを拉致って、白人家庭で育てるってことを
政府主導で行っていたというね。。盗まれた世代と呼ばれるらしい。
この辺の知らなかったアボリジニの話を知れて、為になりました。
4人組は、はじめカントリーソングを主に歌っていたんだけど、
慰問にあたって、サファイアズとしてソウルを歌うようになる。
いざ、ベトナムへ行くと初めての海外旅行だから、
超はしゃいでいるし、歌も好評で慰問を楽しんでる。
けれど、徐々に戦争の足音が彼女たちにも忍び寄る。
野戦病院の惨状、移動時に聞こえる爆音、銃撃音など、
この徐々に分からせていく感じが上手いなーと。
それがピークになるのが、一番大きな会場でのコンサート。
大勢の米兵たちがコンサートに魅了されているところに、
ベトナム軍による急襲が!
このシーンが思ったより、ガチだったのでビックリしました。
日常にいきなり訪れる暴力の怖さ全開。
そこで、フーテンのマネージャーが
逃げ遅れて撃たれちゃうんですねー
その撃たれた彼と恋仲のメンバーはひどく傷ついてるけど、
翌日にはライブをしなきゃいけない。
はじめはリード担当だった彼女が声量の無さから
ずっとバックコーラスになっていたんだけど、
この日に限っては、彼女がリードとして歌う!
つまり、なにが言いたいかというと、
歌は上手い下手も勿論関係あるけど、
それ以前に「ソウル」がこもってないとダメだぜ!ってこと。
しかも、ここで歌われる歌詞が沁みて、泣いてしまいました…
ソウル好きはもちろん、歌のパワーを全身で浴びるために
是非劇場で見て欲しい作品です。

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