2014年1月23日木曜日

ビフォア・ミッドナイト



一昨年、過去2作を見まして、ガンはまり。
この機会にDVDも購入し、バッチリ予習して映画に臨みました。
いやーおそらく皆が期待してたものではないかもしれないけど、
過去2作をふまえた、新しい形のおもしろさ!
ミッドナイトがあって、
初めて完結するシリーズと言えると思います。

以前も書きましたが、
このシリーズは凡百のシリーズものとは異なります。
もともと3部作の予定でもなかったし、
1作目のサンライズは当時劇場でヒットしてない。
そんな中で9年後に作られたサンセット
映画内でも同じ9年が経過していました。
そして、本作は更にそこから同様に9年後を描いた作品です。
2人の男女が主人公で、
イーサン・ホークとジュリー・デルピーが演じています。
サンセットのラストでもしや…と想わせていたとおり、
2人は一緒になっていて、双子の子どもがいる。
バケーションで訪れたギリシャの街が舞台です。
映画はイーサンと男の子が空港にいる場面から始まる。
そこから具体的な説明はないけれど、
色々な状況が明らかになってくる。
そもそも、この映画全体が相当ミニマル。
(過去作見てないと、楽しみは8割ぐらい減るので、
もし見ようと思っている方はマスト)
空港から別荘に戻るまでの車中から、
イーサン×ジュリーの会話セッションが始まります。
昔となにが変わったかといえば、
理想ははぎ取られ、一緒に暮らし、
子どもを育てている現実が常に横たわっていること。
離れて暮らす息子のこと、離婚のこと、彼女の仕事のこと。
話す内容に甘酸成分がほとんど皆無なのが新鮮!
もちろんここは得意のカットなしの長回し。
この1カット内でのやり取りの自然さは本当に凄まじい…
アドリブなんかなーと思ってたけど、
しっかり台本どおりらしい。ハンパね〜
あと過去2作との違いといえば、対社会の2人の人間性。
前半の別荘での会食シーンは、
考えさせられるトピックが山のごとし。
特におばあさんの話は劇中の人たちも感銘してたけど、
やっぱりグッときた。(ジュリーのアホ女の演技は爆笑!)
その後、ギリシャのリゾート地を2人で徘徊。
このシーンが一番うっとりできるシーンだと思います。
大人のwitに富んだ駄話が延々聞ける。
からの〜大人の本気の喧嘩!
おとなのけんか」を彷彿とさせる壮絶さ。
まさか、あの2人が…
witに富んだ楽しい会話は見てても楽しいけど、
その反動でwitに富んだ喧嘩は地獄!
長い時間かけたカウンターだから、
刺さり具合が通常の作品とは雲泥の差。
ここでテーマになるのが、
人生におけるPriorityっていう話で、
僕もよく考えていることだったので、フンフンと聞いていました。
やっぱ男だから、限りなくイーサンの話に共感してたかも。
いかんせん、喧嘩してようが、仲睦まじく話していようが、
この2人の話は他の映画を寄せ付けないレベルだと思いました。
(過去の作品を通じて、思い出を共有しているのもあるし)
人と出会うことの素晴らしさを教えてくれたのが過去2作だとすれば、
本作は出会ったあとにある現実と、未来の一つの形を提示してくれた。
間違いないマスターピース!

1 件のコメント:

lisanak さんのコメント...

みたよ♡
前2作とは色が違うけど上質な映画だよね〜。
でも、今回は観るのちょっと途中で疲れちゃった。
waking lifeも2人出てくるから暇な時みてみて〜
(4年前に久々に観たら寝たけど)