2014年4月9日水曜日

おとなの恋には嘘がある



シネマカリテのFOX SEARCHLIGHTシリーズ第3弾。
2つめの「ザ・イースト」がとても好きだったので、見てみました。
タイトル通り、なかなかビターな味わいで。
離婚したあとで見たら、とんでもなく沁みそうな作品でした。
いい歳の大人の恋愛模様なんだけど、愛しさに満ちていました。
主人公は50歳くらいの独身女性。バツイチで高3の娘と2人暮らし。
彼女は訪問マッサージを仕事にしていて、
面倒な客(男女問わず)に不満を抱えつつも粛々と仕事に励む毎日。
そんな彼女があるパーティーで出会った
fatな男性と恋に落ちるラブコメディです。
この男性もバツイチで同い年の娘がいます。
似た境遇の2人は話も合うし、すぐに仲良くなり付き合うことに。
かたや同じパーティーで出会った詩人の女性がいて、
その人にマッサージを頼まれて、
仕事で何度も訪れるうちに仲良くなっていく。
この詩人は家は広いし、超お洒落。
セルライトなしボディのPerfect woman.
(ちなみに、この女性もバツイチ)
人のことを好きになるのは、
皆それぞれ重視するところ(見た目、性格、趣味etc)が
あると思うけど、この映画はまさにそのポイントの話。
若いころなら見た目とかでイケたかもしれないけれど、
本作に登場するのはバツイチの人達ばかり。
ポイントがシビアだし、
過去の失敗を踏まえて、選ぼうとする訳です。
ゆえに慎重で、なるべくイヤなことがないような、
つまり、お互いの擦り合わせが無いような
パートナーを探し求めている。 
本作では話や価値観が合うってことに重きを置いていて、
その点はとても納得しました。
また、ある展開を用いて、
その人の中身を事前に把握できるという状況に
主人公は遭遇する。把握すればするほど、
これまでは好きだったから気にならなかったことも
嫌になってくるのとかホント意地悪やな〜と思いましたw
しかも、それが日常のふとしたことなんだから。
あと、誰かにとっては最悪な人でも、
誰かにとっては最高な人なんだという、
日常では忘れがちな事実を
真っ正面から突きつけられるのもグッときました。
(この展開が産む最後のシーンは今年No.1レベルの気まずさ)
言いたいことは言って、お互いの差異を受け入れていく。
他人に対する想像力は、人間誰しも必要やなーと思った映画でした。

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