2014年4月28日月曜日

クローズ EXPLODE



三池監督が担当した前二作が好きだったので見てみました。
監督が変わってるのは承知してたんですが、
ここまでツマラナくなってるとは思いませんでした…
前二作が学園内の閉鎖された
暴力ファンタジーだったのに対して、
本作は暴力表現もぬるたい上に、
それを補わなきゃいけない肝心のストーリーも
結構ひどくて、風呂敷広げっぱなしなのが否めない。
原作を読んだことがないので、それぞれの設定が
原作をなぞったものであるのなら、しょうがないのかな…
にしても、一個一個フックになりそうな設定あるのに、
生かしきれてないのがもったいないな〜と思いました。
主人公は「ごちそうさん」の朴訥な演技が良かった東出君。
彼が鈴蘭に転校生としてやってくるところから物語が始まる。
児童養護施設出身で優しい青年ではあるんだけど、
一度炸裂すると、鬼神のごとき強さを発揮する。
鈴蘭のTOP(てっぺん)は柳楽君で、ワイルド強い系。
1年として入学してくるのは早乙女君で、
ヤクザのところに引き取られた一匹狼。
少年刑務所から出てきて、
そのヤクザのもとで働いてるのが、永山君(瑛太の弟)。
東出君の鈴蘭での仲間が前髪クネ男。

これらの登場人物を中心に話は進んでいきます。
バラエティに富んでて、
それぞれのバックボーンが異なるのはいいんだけど、
組み立てがヘタクソなのか、
それぞれが独立してしまっている感じ。
早乙女×永山のくだりくらいかな?
そこも共鳴し合う要素が見えにくいかな…
サイドストーリーとしては、
やべきょうすけ周りの話があります。
この人のコメディ感は見てて楽しかった。
特に銭湯のくだりはアホで笑ったな〜
けど終盤になると、お節介オジさんにしか見えなくなってくる。
分からんでもないんだけど、いつまでもノスタルジックに
過去を美化して語ってんじゃんねーよと思ってしまいました。
前二作が戦う両方にそれぞれキャラを置いて、
戦わせるってことをしていたのに、今回は東出君側ばかりに
キャラ濃いの置いたから、最後の早乙女君のくだりが
完全に物足りない。しかも、屋上で待っている設定も
死亡遊戯な展開があって、初めておもしろくなるのに、
それが無いから食い足りないのよねー
早乙女しばきにいくで!ってところの
全員揃うシーンは上がるんだけど、どんどん尻すぼみに。
そもそも早乙女VS東出において、東出君が勝つっていうのは
体格の違いから明らかなんだから、
なんかギミック用意しろとも思いました。
あと柳楽君の使い方もっとあったんじゃないかな〜と。
前二作の山田孝之ポジションになりえたのに。
素材は揃ってるのに、調理が下手だとまずくなるのを
久々に体感した映画でした。

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