2014年4月5日土曜日

LEGO®ムービー



映画の日で何見ようかなーと思ってたところ、
タマフルで課題作品に上がってたし、
伊藤聡さんが激押ししてたので、見てみました。
21ジャンプストリートと同監督・同脚本家ってことも知り、
俄然楽しみにしてた訳ですが、めちゃくちゃオモシロかった!
満員の新宿ピカデリーで見たことも相乗効果となり、
映画館で見れてよかったなーと思いました。
そもそも、子どもの頃、レゴジャンキーだった僕にとっては
アレが動くだけでも高まりまくり。
懐かし光景でもあり、大人となった今見るレゴへの距離感とか
全部込みで描かれていて、もう最高っ!といった印象。
ほぼ全編レゴブロックで映画が構成されているのに驚愕。
街とかは分かるけど、山、海などの自然もすべてレゴ!
単純にVisualでアガるのも然ることながら、
大人が見てグッとくるストーリー構成なのも秀逸でした。
Only one or One of themの話なんだけど、
その落とし方にヤラれてしまったよ…

主人公はエメットという男の子。
ブロックシティと呼ばれる街に隅、建設従業員として働いている。
その街では個性なんて一切必要がなく、
マニュアル通りに皆同じように生活していれば、
ALL OK!という世界。
楽しく生きていた彼が、ひょんなきっかけで
世界を救う奇跡のパーツをgetしてしまい、
「選ばれしもの」と崇められることに。
それに応えようともがきつつ、
世界を滅ぼそうとする悪の敵と戦うという話です。
冒頭でブロックシティを含めて彼の日常が描かれるんだけど、
かわいいレゴの見た目とは裏腹に強烈に風刺的。
完全に社会の歯車と化していて、
すべてとは言わないけど、サラリーマンとして働いていると、
どこかしら心あたりのある日常が展開されている訳です。
(クソ値段高いコーヒーのくだり、最高)
一方でマニュアル化された世界からのescapeを企むのが、
マスタビルダーと呼ばれる人達。
彼らは様々なブロックを組み合わせ、
独創的なものを生み出すことに長けている。
彼らを差し置いて、「選ばれしもの」に、
たまたまなってしまったエメットの葛藤が興味深い。
この映画の素晴らしいところはバランス感覚で、
やっぱりCreativeでOnly oneであることが、
今の世の中では重宝されるし、憧れの的でもある。
それへのカウンターというか、
one of themなんだけど、
そのシステマティック性の良さもあるじゃん! っていう。

終始ギャグとばしまくりなのも特徴で、そこも見所。
レゴの世界をメタ視点で見たとき、
つまり、レゴ目線と人間目線の差異笑かしてくるシークエンスは
問答無用にオモシロい!(除光液のくだりがハイライト)
この仕掛けがラストに効いてくるんですわ…
もともとレゴ世界のファンタジーとして捉えていた観客を
一気に現実に引き戻し、考えさせる作りは見事過ぎて、
「うぉぉ!」と叫んでしまうくらい。
ルールを決め、世界に秩序をもたらすことも大事だし、
でも、それだけでは片付かない。
無秩序性=個性の面白みを殺しちゃ、元も子もないでしょ
という落とし前の付け方よ! 
そして、それがレゴブロックの基本理念であり、
遊び方の話にもなっているんだから恐ろしい。
絶対劇場で色んな人と空間を共有しながら見るべき映画!

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