2014年7月26日土曜日

トランセンデンス



ノーラン作品の撮影監督が初めてメガホンをとった作品。
ジョニー・デップ主演で、
人間の意識がPCにアップロードされたら…というSF。
この設定を予告で見て、楽しみにしてたんですが、
思ったよりアレでした…
物語全体のメッセージ性は確かに!と共感できたものの、
それを語るストーリーが退屈に感じました。
単調ではないんだけど、どこに収束していくねんと。
人工知能っていう観点だと、herのほうが良かったな〜
トランセンデンスは 「超越」という意味。
ジョニー・デップ演じる主人公のウィルは
有名な数学博士で人間の意識を再現した
コンピューターを生み出そうと研究している。
奥さんも研究者で公私ともにパートナー
人工知能を開発する研究者たちは、
人間の意識をなんとか再現しようとしているんですが、
それに抗うのが環境テロ組織。映画「ザ・イースト」みたいな。
PCに支配される生き方なんてクソだ!という考え方。
ある日、彼が講演終了後に彼らによって銃撃され、
それがきっかけ病気となり、余命数週間となる。
奥さんと共同研究者で、
ウィルの意識をPCにアップロードすることで存命させる。
PCのウィルが成長し、世界を変えようとする話。
一緒にアップロードした研究者は、
危険だし、こいつがホントにウィルかどうか分からないよ
と止めるものの、奥さんは亡くなった旦那だと信じてやまない。
彼の言うとおり、ウィルをネットに接続し、
スパコンを郊外に作り、彼が増長していくのを手伝ってしまう。
彼の能力は爆発的に向上し、治療のような生物学的要素、
つまり有機的かつ無機的という神のような存在となります。
このウィルに対して、ロハステロ組織と研究者チームが
懸念を抱き、彼を破壊しようと画策する。
話にノレなかったのは、
ウィルを破壊する必然性を感じなかったからかも。
アップロードする設定はおもしろいんだけど、
ウィルが何でもできるようになりすぎで、
そこにロジックがないのも何だかなぁ。
(ギミック自体はオモシロいのだけれど)
ウィルの存在が脅威となったのは本人のせいではなく、
それをアシストした奥さんのせいだというところは、
ハッとさせられました。人間の本質的な欲望。
コンピューターで管理された社会は、便利だし、
恩恵に授かりながら日々生きています。
それに対するカウンターとしては楽しめたけど、
語り口がイマイチな映画でございました。

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