2014年9月22日月曜日

ある優しき殺人者の記録



映画秘宝の記事を流し読みしてて、オモシロそーと思いつつ、
連日の公開ラッシュで後回しになっていたところ、
橋本愛のinstgramに登場してビックリ。
と色々話題ですが、アップリンクにて見てきました。
いやー想像を超えたオモシロさで満足でした。
久々にシリアルキラーもの見たけど、
やっぱこういうヒリヒリするやつは好きやなと改めて。
POV形式のサスペンススリラーなんですが、
全編ワンカット、ワンシーンで撮影しているため、
臨場感が凄まじく、その場にいるかのような感覚に陥る。
ストーリー全体にツッコミどころがないかといえば、
嘘になるけれど、目の前で展開される事態を飲み込むことで、
精一杯なので、あまり気にならなかったです。
同じ日活でシリアルキラーものといえば、
KILLERSがありましたが、段違いに良かったです。
舞台は韓国で、18人殺した指名手配犯人がいて、
幼なじみの女性ジャーナリストのところに彼から連絡が。
彼の要求は、警察に知らせずに、
その女性と日本人カメラ人の2人でオレのところへ来いというもの。
汚いボロマンションへ行くと、そこに犯人が居て、
彼へのインタビューが始まる。
彼が殺人を繰り返したのは、神のお告げによるもので、
「27歳のときに27人殺したら、お前の幼なじみを生き返らせたる」
というもの。(この2人には、もう1人幼なじみがいて、
幼少期に交通事故で亡くなった女の子がいる)
呪術のようなものを成し遂げるまでを描いた、
密室サスペンススリラーでございます。
このシリアルキラーは話すと普通なんだけど、
発火点があって、そこに触れちゃうと気が狂ったように暴れる。
(精神病院に17年間いて脱走し、これまでの凶行に及んできた)
ジャーナリストとカメラマンは、何とか殺しを思い留まらせようと、
誘導しようとするんだけど、お告げを信じてやまない。
初めはこの3人で物語は進んでいくんですが、
途中で日本人旅行者が2人、fuckするために、
マンションの一室へやってくるんですが、
ここから物語が一気に加速していく。
計5人のパワーバランス、この均衡が変動しまくるのが、
とてもオモシロくて、手に汗を握りまくり。
日本人旅行者の2人はカップルなんだけど、
彼氏がチーマーみたいな男とで、こいつもCrazy.
人を殺すことに一切の躊躇が無い感じ。
本当なら狂っているのはシリアルキラーだけのはずが、
それぞれが己の利益を満たすために行動していくにつれて、
殺すこと自体が当たり前の空間が成立していく。
このあたりが怖くて、単純に精神を病んでるから、
人を殺したんだっていう論法じゃなく、
人それぞれが持つハードルや必然性が異なるだけなんですよ
っていうことかーと考えたりしました。
POV手法では想像もつかない、ラストの裏切りに
完全に意表をつかれて、口ポカーンでした。
あの前フリがこんな形で…っていう。
甘酸要素さえ感じさせる終わり方。
ただねーあんだけ人殺しといて…って思ったし、
それは「優しき」なのかというね。
オモシロいことに間違いないので、
シリアルキラー好きの人は是非!

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