2014年11月5日水曜日

ニンフォマニアック vol.2



vol.1を見たので、当然の如くvol.2も見てきました。
前作はバージンキラーのジェロームと再会し、
愛に近づくものの、不感症に陥るところで終わり、
どういった落とし方なのかなーと思ってましたが、
ラース・フォントリアー監督らしく、
きっちり救いのない形なのは当然のことながら、
斜め上から鋭角に殴られたような気持ちになりました。笑
ただニンフォマニアックはこれまでの作品に比べ、
精神的に追い込まれるヤダ味成分は少ないと思います。
スクリーン上で展開される描写が、
あまりに衝撃だからっていうのもあるんだろうけど。

主人公のジョーは不感症になるものの、
ジェロームの子どもを授かり、その出産から物語はスタート。
不感症、出産、この2つがこれまでの奔放なSEXライフと、
決別するキッカケとなります。
はじめは真面目に子どもを育てようとするものの、
生粋の色情狂である彼女の性欲はuncontrol.
なんとか性感を取り戻す生還活動として、
手始めに英語も通じない黒人とのSEXに挑む。
このシーンがかなりコミカルで好きでした。
通訳の人がSEXするための交渉させられる不憫さ、
2人の黒人がtimpoをelectしながら、
どっちがどっちの穴に入れるか議論してるんだっていう、
ジョーの見立て含め、くだらね〜っていう。笑
結果的に性感帯をget backできなかったので、
次や!ということでSMの道へ。
本作はこのシークエンスが一番長く感じました。
また狂ったNEWキャラ、生粋のサディストKというのが登場。
一切目が笑ってなくて、何かの儀式かのように、
ジョーに鞭をふるいまくる。
縛り上げるだけ縛り上げて、
「尻の高さがなんかちゃうな〜やっぱ今夜はやめや」
という焦らしプレイを見せつけてきます。
いざ鞭を打つんですが、その淡々さ、生々しさは、
筆舌に尽くしがたいので、自分の目で確かめてください。
SMは基本的に深夜営業なので、
必然的に子どもを置いていくことになるんですが、
セルフオマージュでアンチクライストと同じ形で、
悲劇が起こりそうになって…というくだりもありました。
すべてを失い、カタギとしても働けないことに気付いたジョーは、
借金取りという裏稼業の道へ。
覚悟を決めたジョー役のシャルロット・ゲンズブルーの、
虚ろな表情が何とも言えない案配。
完全にダークサイドに落ちいった彼女は、
仕事で着々と成果を挙げていくんですが、
ここでも名ギャグが飛び出し、timpo嘘発見機で、
債権者の隠れた性癖を見つけるというね。
張りつめた空気の中でアホなことやるのって、
本当におもしろいよなーと改めて思いました。
名タッグであるウィレム・デフォーがマフィアのボス役で、
「自分もう歳やから、後継者を用意したほうがええで」
といわれ、親が犯罪者の孤児を引き取ることになる。
はじめは懐いてくるんだけど、ジョーが引き取った真相を明かし、
借金取りの仕事を手伝うようになり、徐々に歯車が狂いだす。
債権者でジェロームが再び登場したところから、
冒頭のシーンへの帰結は口ぽかーんでした。
逃れられないカルマとでもいうべき関係性は圧巻だったなー
カウントスタイルを見せつけるというギャグもしっかりと。
今回聞き手のオジさんは前半で衝撃の告白をぶちかまし、
前作同様、ジョーの話を意味があるのか、無いのかが
よく分からない例えで話しを肉付ける役割を担う。
なんだけど、最後の最後でボムが炸裂!
「にーんげんってやーだーなー」と歌いたくなる仕上がり。
食いごたえばっちりの映画でございました。

劇中歌の解説は人の心を失った人のブログを参考に→リンク

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