2015年1月6日火曜日

小さいおうち



iTunesのレンタルセールで見ました。
山田洋次監督作品。
本作は現時点での最新作で
膨大なフィルモグラフィーがある中、
おとうとや東京家族などの近年の作品から見ています。
大正から第2次大戦前までの時代設定で、
ある家で奉公をした女中を中心としたラブサスペンス。
古い時代の話のように思えるかもしれないですが、
これがまー今の日本の空気と似ているんですね。
何も変わっていないのかもしれないという寂しさと、
過去から学び変えていくのは残される世代なのかと
現在から過去を振り返る物語構成からも感じました。
少し冗長すぎる部分もあるんですが、
終盤のジオラマによる戦争表現や、
倍賞千恵子の嗚咽と日本の田舎の風景を交えたショット。
これらが物語る映画的な雄弁さに圧倒されました。
俳優陣の素晴らしさは言わずもがな。
松たか子、黒木華、倍賞千恵子は本当に素晴らしくて、
終盤に用意されてるサスペンス的な展開における
三者の割り振りは最高でしたねー
上の予告編のショットはまんま劇中でも使われてるんですが、
ここだけ手持ちでグッと臨場感を煽ってくるし、
他のショットは固定できっちり見せてきます。
(映画術の言葉でいえば、確実に「動線」を意識している)
時間を見つけて過去作も色々見たいです。

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