2015年3月8日日曜日

シェフ 三ツ星フードトラック始めました



ジョン・ファブロー監督作品。
彼と言えばアイアンマンシリーズで
一躍有名監督となった訳ですが、
今回は比較的低予算の映画となります。
(アイアンマン3の監督を断って作成)
本作はフード映画として出てくる料理の数々が
とても美味しそうで最高なんですが、
それに加えて親子再生物語でもあるんだから最高最高!
友人のMatsumaeとも以前話していたんですが、
食べ物が美味しそうに見える描写はイイよね!と。
それだけで場が成立するし、
見ていて楽しくなるってことを改めて感じました。
主人公は監督自身が演じるLAの有名レストランのシェフ。
結婚して10歳の息子がいるんだけど、
すでに離婚していて息子とは別居、
さらにシェフとして毎日忙しくしているため、
息子と触れ合える時間は少ない。
彼のレストランに有名ブロガーが来るということで、
ファブローは張り切って新メニューで挑もうとするんだけど、
レストランのオーナーと衝突。
クビになった彼が純粋な気持ちで料理を作るために、
フードトラックを始めて…というお話。
冒頭シンプルに白黒でCHEFというタイトルが出て、
そこからはファブローが厨房でひたすら料理をするシーンが
始まるんですが、その包丁さばきに驚愕!
本作用に修行したんだろうけど、
それにしても凄まじいなーと思いつつ、
料理のシズル感に心を奪われていました。
(あと右腕の包丁のタトゥーがイカす!)
美味しそうな料理を準備するんだけど、
オーナーからはいつも通りのメニューを出せと言われてしまう。
(Rolling StonesのSatisfactionの話は一理あり)
結局ブロガーには酷評されてしまって、
それにファブローが激怒!
このシーンの醜悪さは最高で、
批評家に対するクリエイター側の叫びがよく分かる。
またレストランをクビになるところは、
常に誰かのコントロール下に置かれるという
サラリーマンの辛い部分を描いている。
この辺はファブローがハリウッド大作を作ってきて
感じたことでもあるのだろうなと。
本作ではTwitterが大きくフォーカスされていて、
ファブローが全然無知で息子が詳しいという設定。
リプライがオープンだったり、ハッシュタグ、ジオタグ等、
その特性を生かして物語が構成されているのがFRESH
また、息子が父親に教えるという構図があることで、
後半の展開に生きてくる作りになっていました。
あと全編に渡って音楽が素晴らしくて、
FUNKYチューンのつるべ打ち!
HIPHOPの元ネタ多めなのもアガるし、
LA→マイアミ→ニューオリンズ→テキサスと
それぞれの場所の音楽が鳴っているのが良かったです。
Sexual Healingの合唱シーンは息子のリアクション含め最高!
フードトラックを始めることにするんですが、
そのトラック提供者がロバート・ダウニーJr
彼はファブローの元妻の元旦那という複雑な関係なんですが、
このシーンのくだらなさたるや。
会話が一切通じなくて自分本位ですべて話す人って
マジで面倒!ってことがよく分かるシーンでした。
フードトラックを始めるあたりからは親子物語へ。
最初にボロボロのトラックを綺麗にするんですが、
息子は命令されてばっかりなことにすねてしまう。
彼が求めているのはリスペクトを伴った親子関係で、
いつまでも子ども扱いすんじゃねーよ!っていう話。
ここからファブローも息子を一人の男として
向き合うようになります。
(それがよく分かって好きだったのが
息子に包丁を買い与えるシーン)
さらに実際にフードトラックとして稼働するようになってからも、
ファブローが息子を1人の従業員として扱う姿勢が好きでした。
また店の宣伝を息子がSNSをフル活用して、
父親は料理、息子は宣伝というお互いの得意分野を
生かしている姿も素晴らしいなーと思いました。
ファブロー親子と元同僚の3人で
キューバンサンドを売りさばきながらアメリカ横断。
映画見たり、遊園地に行ったりと父親と息子の関係が
非日常にしかないことに息子は不満を持ってい訳ですが、
旅で寝食を共にすることで父親との関係は日常へと変わる。
2人が楽しそうにしているのを見ると心がほんわかしました。
(コーンスターチを金○マにぶっかけるくだりが最高)
旅が終わったときに息子が作った
1秒ムービーのくだりで号泣メーン!
そこからの流れは多幸感全開で素晴らしかったな〜
万人にオススメできるフード映画でございますので是非!

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