2015年5月8日金曜日

ラスト5イヤーズ



大阪帰省中で時間があったのでサクッと見てきました。
監督はリチャード・ラグラヴェネーズ。
代表作はPS I Love Youになるのかな?
(僕はフリーダム・ライターズが大好きです)
作品自体に興味はなく、アナ・ケンドリックが見たかっただけです。
元はミュージカルで、それを映画化した作品になるんですが、
ミュージカルが得意ではない僕にとっては結構辛い作品でした。
カップルの結婚から破局までを描いているという点では、
ブルーバレンタインに近いんですが食い足りなかったです。
ただ男女のすれ違い方という点では2015年の状況を反映していて、
意義深い作品だなーとは思いました。
主人子はアナ・ケンドリック演じるキャシーという女優の卵と、
ジェレミー・ジョーダン演じるジェイミーという小説家の卵となります。
2人はカップルでNYで勝ち上がることを目標とし努力している。
ジェイミーの小説が売れて、彼は売れっ子作家になる一方で、
キャシーは全然芽が出ないという状況で、
2人は結婚するものの…という話。
冒頭、彩度の低い映像が映り、
キャシーが絶望しているところから始まります。
結論を先に提示してから、その過程を見せていくスタイル。
そして時間軸もかなりシャッフルして2人の関係を描いていきます。
これが上手く機能しているかと言われると微妙で、
少し話が分かりにくくなっている印象です。
同じ場所を訪れても2人の関係性の変化によって、
全然違う印象になるっていう見せ方がもっと欲しかったです。
冒頭からセリフがミュージカル調で、
これは初めのカマシかなーと思いきや、
ほとんどすべてのセリフがメロディ、節ありという作り。
これがキツくてメリハリがないから物語に入りにくかったです。
日常とミュージカルシーンがあって初めて、
そのミュージカルが際立つと思うんですよねー
ジェレミーはどんどん有名になり一方で、
キャシーはオーディションに落ちてばかりで、
彼女が演じられるのはオハイオの田舎の劇場のみ。
緑が印象的でとても美しく見えるんだけど、
彼女にとっては屈辱の場所であると。
ジェレミーとキャシーは結婚し、
キャシーは「有名作家の妻」として彼を支えようとする。
従来であれば典型的なシンデレラストーリーとして、
ハッピーエンドのようにも思えます。
しかし、ここが前述した2015年らしさの部分で、
キャシーは「有名作家の妻」というポジションに満足しない、
むしろその立場を嫌がります。
なぜならキャシーはambitiousな女性であり、
彼の成功を素直に喜べず、
先に有名となった彼へのジェラスの気持ちが勝ってしまう。
この辺りは近年のディズニー作品も顕著に描かれている、
女性の自立にまつわる話として興味深く思いました。
キャシーの気持ちに気づいているジェイミーは、
得意の物語を聞かせたり、対話で解決しようとするものの、
キャシーはそれに応じず、2人の関係は崩壊していきます。
ラストの2人のすれ違い演出は好きでした。
ミュージカル好き、アナ・ケンドリック好きにはオススメ!

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