2015年5月4日月曜日

アゲインスト・リテラシー  グラフィティ文化論


ヒップホップの四大要素として
アフリカ・バンバータが唱えたのは、
ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティでした。
前半の2つは音楽要素であり、
常に接しているものなんですが、
後半の2つはなかなか入り口が難しく、
ヒップホップ好きと言いつつ、
大して興味を持っていませんでした。
そんな中での本作は、本屋で見かけて、
装丁のカッコよさと、いとうせいこうさんの帯コメで購入。
読み始めたら、これが無類にオモシロい!
グラフィティを超本格的な論評であり、
都市の背景を絡めて社会学的に分析していく。
しかも脚注がめちゃめちゃ充実しているので、
門外漢でも楽しめる作りになっているのポイント。
そして著者自身もプレイヤーで、
分析した結果を作品に落とし込んでる話も興味深い。
本作を読むまで街中でタギングを見ても、
そこに芸術性はないし、汚いなーぐらいに思ってました。
でも本作を読んでから考え方が180度変わって、
同じタギングを別の場所で見かけると、
テンションめちゃ上がるくらいになっています。笑
渋谷とか池袋へ出かけたときのささやかな楽しみです。
体系的にグラフィティを理解するのには抜群の入門書!

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