2015年5月9日土曜日

ブラックハット



マイケル・マン監督最新作。
劇場で見るのは初めてで、とても楽しみにしていたので、
公開初日に見てきました。
完全なるMan's Movieって感じで最高でした!
それは良い意味でも悪い意味でもなんですが…
直前にマイアミ・バイスを見ていたこともあって、
画の作りとかにおい立つバイオレンスは似てるなーと。
おそらくこれが作家性と呼ぶべきものなんでしょう。
あとハッカーという題材は2015年らしいと言えるし、
そこからいつものMan's Styleへ落とし込んでいき、
映画館で見るべき必然性がそこにありました。

お話としては香港の原発がハッキングによって爆発、
それに引き続き株式の不正取引も起こる。
中国警察が捜査に動くんですが、
アメリカの原発も同時攻撃されたことから、
米中合同捜査チームが発足します。
ハッキングに使われたコードの生みの親である、
クリス・ヘムズワース演じるハサウェイが
刑務所から出てきて司法取引で捜査に加わるものの…というものです。
冒頭ハッキングのシーンから始まるんですが、
ここがあんまりマンっぽくなくて、
ハッキングの様子を回路、電気の流れを可視化した映像が流れる。
単純なハッキングだと地味に映るから、
この演出を採用したのかなーと思いますが、ちょっとダサかったな。。
前半はサイバー戦がメインで、
警察チームとハサウェイの非警察チームの
それぞれが犯人の手掛かりを追っていく。
サイバー戦から肉弾戦へと移行していくんですが、
スムーズというか理屈があるのがいいなーと思いました。
マイケル・マンといえば夜の美しさと銃撃戦が
最大の見所な訳ですが、今回もしっかりと顕在。
香港が舞台で高層ビル群と雑多な街の夜の
両方の旨みをしっかり抽出してるなーと興奮しました!
銃撃戦の方はそんなに多くないんですが、
敵のカサールってやつがめちゃ強くて最高!!
港での銃撃戦で、あーこいつら負けるなーと思ってたら、
的確に皆殺しにしていくんだもの。
あとコンテナをぶち抜く銃弾っていう演出がフレッシュでした。
さらに車が爆発してからの銃撃戦もド迫力!
銃弾の雨あられで遠慮なく人が死んでいくんですが、
ここでは想定外の展開があって、
「えっ、そのバディでこれから戦うわけ?!」と
良い意味で予想を裏切られました。
ただ、ここからのバディ展開は少しご都合主義のように
見える部分が少し目立つなぁという印象です。
予行演習が原発なん?とか、
サーバーってそんな雑な管理なの?とか。
ただテンポよく進んでいくので、そこまで気にならないとは思います。
そして恒例のラストの銃撃戦。
ハサウェイは銃を簡単に手に入れられる人間ではないという点が、
これまでの映画と異なっているところです。
そんな彼がDIYで準備する姿を見てると
「お前大丈夫かよ?!」と思っちゃう。
あと戦う場所も工夫されていて、
大体だだっ広いところで撃ち合いが始まるんですが、
今回は群衆の中での近距離戦。
インドネシアの異様な雰囲気込みで好きでした!
映画全体から伝わるMan's Vibesを
体感するには映画館で見なきゃ!

0 件のコメント: