2015年10月22日木曜日

ジョン・ウィック



キアヌ・リーヴスが殺し屋?!
という予告編で興奮しましたので見てきました。
「ナメてた相手が実は殺し屋でした」シリーズ直系の
めっちゃ楽しい映画で満足しました。
キアヌ出演の作品で見たことあるのは、
マトリックスシリーズぐらいなんですが、
他のも見てみようと思うくらい良かったし、
本作は彼の10年代の代表作になるんじゃないでしょうか。
タイトルのジョン・ウィックはキアヌが演じる殺し屋。
彼はすでに足を洗い奥さんと2人で
幸せに暮らしていたものの、
奥さんが病気で亡くなってしまいます。
自分が亡くなった後のジョンのことを心配した
奥さんは犬を形見としてジョンに残します。
彼は犬を奥さんとの唯一無二の繋がりとして、
可愛がって育てようとするんですが、
ガソスタで絡まれたチンピラから車を強盗され、
その犬までも殺されてしまいます。
失意のどん底から彼は殺し屋として、
犬の復讐を果たそうとする話です。
始まって30分くらい、
彼が殺し屋として覚醒するまでがめちゃ好きでした。
セリフが少ない中、スタイリッシュなショットの
つるべ打ちで彼が陥った状況をスマートに描いていきます。
イコライザーに近いものがあって、
日々の生活を淡々と丁寧に描いていくことで、
この人がどういった人か、
人物の厚みを増していくのが良かったと思います。
とくに時計の描写が素晴らしく、
彼は23時ごろに寝て6時に起きるという習慣なんですが、
この日常が乱される瞬間こそが、
取り返しのつかない事態の発火点であるというね〜
(スヌーズのアラームを止めるのもオモシロかった)
また現在と奥さんと過ごした過去との色彩の変化も
現在のソリッドさが際立って素晴らしかったです。
普段は平穏なんだけど、怒らせたらヤバいってことを
車のドリフトしまくりで表現するのはオモシロいし、
それが後半のフリにもなってて良かったと思います。
犬を殺されて復讐という点が
飲み込みにくいかなと思う方がいるかもしれませんが、
犬を可愛く見せた後に無惨に蹴り殺すという
鬼畜演出ゆえに犬好きじゃない僕でも乗れたので、
心配いらないと思います!(真顔
本作の敵はロシアンマフィアで、
そのボスの息子が犬殺しの主犯な訳ですが、
彼を守ろうとジョンも命を狙われます。
このマフィア世界の描写もオモシロくて、
まずロシア系っていうのは鉄板でアガるし、
ロシア語に英語のテロップが着くんですが、
そのフォント使いもかっこ良かったです。
他にも「掟」の存在やそれを破ったものへの仕打ち、
「ディナー」という名の清掃、
闇社会でのみ通用するコインなどギミックが楽しかったです。
もちろんアクションも素晴らしく、
監督はマトリックス等で
スタントを担当していた人なので迫力満点!
ガンアクションからカンフーでのステゴロ、
どれを見ていても飽きないし興奮しましたね。
何よりもジョンが丁寧に頭をブチ抜いて殺すという、
丁寧な殺しっぷりに感銘を受けました。
ただ殺し屋とマフィアで敵を増やしたがゆえに
物語が散漫になった印象もあります。
ウィレム・デフォーの演じる殺し屋は
ジョンとの友情関係も含め好きだったんですが、
女の殺し屋のくだりがビミョーでした。。。
また、息子殺しも少しあっさりし過ぎかなー
その前にゲームしてた友達が殺されるシーンは
衝撃込みで好きだったんですが…
ただ終盤に向けて新たな復讐の火種を仕掛けてくるので、
ラストは楽しんでみることができると思います。
アクションが凄まじく、とくに車を馬みたいに乗りこなし、
皆殺しにしていくシーンはかっこ良かった!
大ラスで結局犬かい!という全力のツッコミをしたくなる、
ラストも憎めなくて好きです。
犬の死をキッカケに、
たくさんの人が残酷に死んでいく楽しい映画でした!

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