2016年1月15日金曜日

の・ようなもの



「の・ようなもの の のようなもの」という映画が
明日から公開されるので予習として見ました。
森田芳光監督のデビュー作品。
すでに亡くなってしまいましたが、
遺作となった僕達急行-A列車で行こう-を見てから、
家族ゲーム39 刑法三十九条などを見たんですが、
どれも興味深く楽しみました。
しかし、その後は全く見れていません。。
本作は森田監督作品を
もっと見ていきたいなと思わされる作品でした。
どの作品を見ても違和感が残るのは、
映画的な生理に基づいていないからなのでは?と思います。
(見た後の感触としては大林宣彦作品に近いと感じました。)
場面の転換や「今そこ重要?」といった視点、話の進め方が
他の監督には見られないし、
それがデビュー作の時点で溢れ出していることに驚きました。
売れっ子落語家を目指す青年が主人公で、
「何者」でも無い、「落語家のようなもの」である時期の、
とりとめのない日常を描いたものなんですが、
多幸感が画面から溢れ出ています。
とくに落語一門でキャッキャしているシーンは、
自分もそこにいたい!と思わされるくらい。
ポイントポイントで最高にくだらないシーンも
たくさんあって何度も笑わされました。
そのフリがあっての終盤、
志ん魚と志ん菜の2人の会話がグッと来るし、
宴の後なエンドロールも後味抜群。
横道世之介が好きな人は絶対好きだと思います。
あと劇中の志ん菜(大野貴保さん)が
完全に僕のドッベルゲンガーでした。(写真左)


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